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・生体にとって酸化還元電位が意味するところ 酸化還元という反応は生体が生存することにとても深く関わっている。 生体にはそれぞれが好む固有の酸化還元電位がある。つまり、特定の生物は特定の酸化還元電位でしか生存できない。通常の生体にとっては、生きることとは酸化されることへの抵抗であるいってもよい。健康な内臓は酸化還元電位が低い(−100mV以下)やや嫌気的状況である。多くの生体は呼吸という酸化を利用した生体反応によりエネルギーを得ている反面、生命的機能を発揮する立体的構造を保持するためには過度に酸化的な環境は好ましくない。
生体中の蛋白質や核酸などは複雑な立体構造を有して いる(図5はその一例)。これは生体が本来置かれている酸化還元的な環境において、高分子本体部分の骨組みと、局所的な電気的引力(水素結合)によって構築される。 だが、ひとたび極端な酸化還元電位下に置かれると水素結合が切れて生体高分子はそのミクロな立体構造を失う。強い酸化的もしくは強い還元的環境では電気的に非常に(プラス、若しくはマイナスに)偏って荷電しているため、それに晒されることによって水素結合が持っている電気的な引力が失われるのである。生体高分子の構造破壊の結果、生体の臓器構造が失われ、さらに生体そのものが死滅する。 比較的小さな生体(微生物)ほど、この生体高分子の破壊の影響があらわれ、「消毒殺菌」されてしまうのである(これが塩素やオゾンの酸化的な消毒殺菌剤の原理である)。比較的大きい生物にはその被害が顕在的に現れにくいだけで、酸化的な環境による慢性的な健康被害は潜在的に進行していることを知っておかれたい。 魚の鰓は酸化還元電位の害を直接影響を受けるので要注意である。水道の塩素で魚が死ぬのは鰓の組織が塩素で変性を受けるからである。ディスカスはそれでなくても常に鰓吸虫のターゲットになりやすいので鰓に対する余計な負担は避けねばならない。 |
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