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・水の特異性
水は酸素の水素化合物であるわけである。酸素と化学的に同族なイオウ:S、セレン:Se、テルル:Teなどの水素化合物に比べて沸点(図6)、凝固点がはるかに高い。(文献3) ![]() 同じような分子量をもつ他の物質のほとんどが常温で気体なのに水は液体である。(文献4) また、水は個体のほうが液体よりも体積が大きい。さらに、水の比熱は著しく高い。 これらの性質は水分子の持つある一つの構造的特徴に基づく。水分子はご存じの通り2個の水素原子と1個の酸素原子から出来ているのだが、酸素は比較的マイナスに、水素は比較的プラスに帯電しているため分子の中で電気的な偏りを持つ。プラスに帯電した水素原子同士が電気的に反発しあうため、水分子はH−O−Hと直線的に並んでいるわけでは無く、やや角度(104.5゜)を持つ(図7)ことになる。 この水素原子と酸素原子のプラスマイナスの偏りのため、水分子は自分以外の水分子と引き寄せあいをし塊を作る。この塊のことを水の「クラスター」と呼ぶ(図8)。このクラスターは10のマイナス12乗秒くらいの非常に短いサイクルで生成、消滅を繰り返す(文献4)。水の持つ理科学的な特性は、水分子の角度→水素結合→クラスターで殆どが説明できる。 この水の異分子間での水素原子と酸素原子の引き合いのように、水素と他の元素の引き合いを「水素結合」という。水の水素原子は水分子内の電気的偏りにより、+の電荷が大きく、同じ理由で逆にーの電荷を持つ水の酸素原子と引力を持つのである。水素結合は水素と酸素の間や水素とフッ素の間などで起こりやすい。
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