・高温飼育への疑問(追加) 

 筆者は常々、病気時の高温治療、稚魚の高温育成を疑問視している。

 魚が変温動物であるということを考え、また温度の項で述べたような高温環境下におけるディスアドバンテージを考えると、魚を敢えて高温晒す必要はまずないと思える。現実に高温治療、高温飼育でもたらさられたメリットは記憶にある限りないと言って良い。  

 拒食症の場合、温度を上げて代謝を活性化し食欲を促すという説明にはうなずけなくもないが、それよりも寄生虫の退治等の原因療法のほうが好ましいはずである。少々温度を上げたくらいでは寄生虫は死なないと思われる。魚は変温動物であるが故に環境とほぼ同じ体温を有していると考えて良いのであるが、もし、牛ハツなどの哺乳類食材より寄生虫が感染しているとしたら、返って温度を上げることは寄生虫の至適温度に近づくだけのような気がする。そんなことをするよりも何よりも駆虫が肝心なのである。

 稚魚の場合も、高温下のデメリットを考えると特別な目的意識が有る場合をのぞいて敢えて高温飼育にする必要は皆無である。